スプリントカナディアンは、シングルブレードパドルで漕ぐカナディアンカヌーを使い、流れのない河川・池・湖に直線コースを設置し、9艇が一斉にスタートしてタイムを競う種目です。クルー(乗組員)の数によりシングル(1人)/ペア(2人)/フォア(4人)の区別があり、カヌー(Canoe)のCと合わせてC1/C2/C4と表すこともあります。また、距離により200m/500m/1,000mの区別があります。本大会では、男子のみ行います。
動画は、2008年の北京オリンピックでの男子スプリントカナディアンダブル500mの様子です。
5分で分かるルール解説
競技エリア
- 9つのレーン(水路)があり、1つのレーンは幅9mになっています。
- 漕者は、レーンの中央を漕がねばならず、このレーンからはみ出すと失格となります。
- レーンを示す浮標は、12.5mおきに設置されています。
- フィニッシュ前の100mの浮標の色は、全て赤色になっています。
- 途中で転覆した場合は失格になります。艇やパドルが壊れてゴールできない場合も失格になります。ゴール後であれば転覆しても失格にはなりません。
スタート
- 各艇は、フライング防止のための自動発艇装置のスターティングブロックに艇の先端を入れ、横一線に並びます。
- 「Ready(レディ;位置について)」「Set(セット;用意)」で選手はパドルを構え、スタートの準備をします。その後の号砲「Go(ゴー)」がスタートの合図になります。
- スタートの合図の前にパドルを動かした場合、不正スタート(フライング)を宣告され、同じ選手が2度不正スタートすると失格となります。
フィニッシュ
- 船首がフィニッシュラインを通過した順に順位が決定します。
- 2人乗りや4人乗りの競技の場合、クルーのメンバーが全員乗った状態でゴールしなければ、ゴールと認められません。
カナディアンカヌー(Canadian Canoe)
- 漕者が艇の進行方向に向かって立膝もしくは正座の姿勢をとり、片方にブレードのついたシングルブレードパドルで左右どちらか片方のみを漕ぎながら前に進みます。
- 日本国内で呼んでいる「カナディアン(Canadian)」は、海外では「カヌー(Canoe)」と呼んでいます。
金メダルへの道
- 予選→準決勝→決勝と進んでいきます。
- 予選では、各組で1位のチームは決勝に、2~7位のチームは準決勝に進みます。
- 準決勝では、上位3チームが決勝に進みます。
世界記録/日本記録
スプリントカナディアンシングル200m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 38"383 | Ledys Frank Balceiro(キューバ) | 2001年 |
スプリントカナディアンシングル500m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 1:45"614 | Maxim Opalev(ロシア) | 2002年 |
スプリントカナディアンシングル1,000m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 3:46"201 | David Cal(スペイン) | 2004年 |
スプリントカナディアンペア200m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 35"760 | Tomas Gadeikis, Raimundas Labuckas(リトアニア) | 2007年 |
スプリントカナディアンペア500m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 1:38"270 | Tomasz Goliasz, Marek Łbik(ポーランド) | 1989年 |
スプリントカナディアンペア1,000m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 3:28"531 | Ibrahim Rojas, Leobaldo Pereira(キューバ) | 2001年 |
スプリントカナディアンフォア200m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 32"753 | Robert Vinturis, Ionel Averian, Ciucu, Mardale(ルーマニア) | 1997年 |
スプリントカナディアンフォア500m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 1:29"956 | Sándor Malomsoki, György Kozmann, Béla Belicza, Gábor Ivan(ハンガリー) | 2002年 |
スプリントカナディアンフォア1,000m
| 記録 | 名前 | 日付 |
世界 | 3:14"459 | Robert Nuck, Stefan Holtz, Stephan Breuing, Thomas Lück(ドイツ) | 2006年 |